IT革命を取り戻せっ!!

IT革命の失敗

                                                    コンピューターの使命は人々の作業を効率化することです。 たしかにコンピューターが発明されたおかげで多くの単純作業がなくなりました。 以前より何万倍、何千倍も楽になった仕事は多いのではないでしょうか。 だからといって、何千倍も喜んでいる人は見かけないですね。 なぜでしょうか? IT革命以前の社会は、今よりずっと多くの単純労働や手作業が存在していましたが、 その非効率的労働が多くの人を養ってきました。 しかし、単純労働がコンピューターに置き換えられることになり、その人たちの 仕事はなくなり、他の部署や職場に変わっていったはずです。 会社はその人たちの給料を払わなくて済むようになったわけですから IT革命で利益を増やすことができたことでしょう。 しかし、今の日本社会全体を見渡してみても不況に苦しむ企業ばかりで、それほど儲かって いる企業の話は聞きません。逆によく聞くのは倒産する企業、仕事を失った人たちの苦しみと 多発する凶悪犯罪、自殺の話ばかりです。 コンピューターが人々の生産性を上げたことは正しいことに違いありません。 しかし、なぜ最低の結果をもたらしたのでしょうか? 民主党による政権交代が実現し、既得権益の撤廃が進められようとしています。 ただ私が残念に思うのは社会全体をコンピューターによる生産性向上と結びつけて 議論できる政治家が皆無なことです。IT革命という変革が起きた今でも彼らは 既成概念の延長線上で物事を考えているために根本解決はできないでしょう。 資本主義は利益の追求のため、効率を求め、世界経済をグローバル化するために IT革命を推進しました。効率化という大義によりゆとりが切り捨てられ、人間的な営みも 激しい風雨にさらされる結果になりました。 多くの人は心の休まる暇もなく、昼夜のストレスにさらされ、自分自身を効率化していきました。 一方で無駄として省かれる多くの労働力は余り続け、社会の居場所を失い続けています。 人々は心の尊厳と経済的な余裕を失い、社会は一段と荒廃しています。 社会を効率化することによって得られるはずのゆとりを新しい価値創造へ振り 向けなかったことが最大の問題ではないでしょうか。 効率を求めることで、神の手が働くと説く資本主義の限界なのだと思います。